浮世絵に興味があります。きっかけは、
東京国立博物館で開催された「
北斎展」です。富嶽三十六景はじめ北斎の作品を見れただけでなく、同じ絵を2枚並べて刷られた時期による違いを見るなど、なかなか興味深いものでした。昔、
永谷園のお茶漬けに付いていたカードに何故か惹かれていたのを思い出します。
展示の最後には、例に漏れずショップがあってグッズなど売っているわけですが、ここで、
浮世絵の復刻版なるものが売られているのをみて、「これ、いいんじゃないか」と思いました。
北斎や広重の浮世絵は木版画なので、元々
「この世に一枚しかない」というものではありません。当時から大量に刷られ、同じものが何枚もあるわけで、美術館にあるようなものも程度の差こそあれ基本的にはコピーの一枚です。もちろん、当時刷られたことやオリジナルの版木で刷られたことなどに対する価値があるのでしょうが、当時と同じ技術で現代において刷られた木版画も浮世絵としての価値は変わらないように思います。
結局、その場では買わなかったのですが、後に、このときのショップが楽天に
浮世絵のアダチ版画として出店していることを知り、北斎の
神奈川沖浪裏と広重の
庄野 白雨を買いました。実物を見ると、刷られた部分の凹凸や鮮やかな色合いなどを手にとって堪能できます。
個人的には、家で楽しむには広重のほうが落ち着いていて向いているように感じます。
できれば季節を感じる浮世絵を春夏秋冬で揃えて、季節ごとに替えて楽しみたいと思っています。今のところ候補はすべて広重で、
です。シリーズはばらばらですが、それなりに季節感あると思うのですがどうですかね。
これだと、3ヶ月に1枚ですが、その後は、もう少し買い足して2ヶ月に1枚替えるぐらいにできればなあと妄想してます。でも、まだ1枚しかないですね。
アダチ版画はたまにNHKでも紹介されたりしていますし、「
北斎と広重展」ではシリーズ物の不足部分がアダチ版で補完されてたりと、クオリティは高いと思います。職人の手刷りで1万円そこそこは、安くはないですがまあ良心的な価格ではないでしょうか。もっとも当時は掛け蕎麦一杯と同じぐらいだったそうですが、まあ物価も上がってるでしょう。
とりあえず、復刻浮世絵を買うなら
アダチ版が無難と思います