先日、宝塚歌劇を観て来ました。なかなか(いろんな意味で)楽しめると思いますので、気軽に行ける距離に在住であれば、さほど興味はなくても一度は見に行って損はないと思います。演目は何でもいいです。何をやっていても宝塚であることを見せ付けられること請け合いです。今回学んだ観劇のポイントを挙げてみます。もし初めて行くのであれば、以下を押さえておくとよいでしょう。
- 花のみちを通る
阪急宝塚駅から宝塚大劇場までの道は、花のみちとして整備されています。道路の真ん中を通れるようになっており、ここを通って気分を盛り上げるのだそうな。なお、劇場の先まで道は続いており、さらに行くと楽屋口がでてきます。楽屋口のところは少し広くなっており、ベンチらしきものが用意されてます。恐らくはより多くのファンが入待ち出待ちでスターを見れるように配慮されていて、後ろの人はここに上がって見る事ができるのでしょう。さらにその向こうには手塚治虫記念館があります。 - 軽食を確保
宝塚大劇場では座席での飲食が可となっています。幕間はロビーや売店は混むと思われるので、先に弁当や飲み物を買っておく、途中の食事処で予約をしておく(劇場内にいくつかあり、ちゃんと幕間に食べれるようになっています)など、事前に確保しておくとよいでしょう。 - プログラムを買おう
縁あって劇団☆新感線の公演を毎年観るのですが、宝塚歌劇のプログラムは新感線のプログラム(多分こちらのほうが一般的)とは少し趣が違います。どちらも主役級の写真集のような雰囲気ではありますが、宝塚歌劇のほうは幕ごとの概要と出演者が書かれていて、より演劇のプログラム的です。また、出演者はどんな小さな役でも役名とともにもれなく書かれているのが特徴的です。なかなかすごいと思います。値段も安いので、一度は買ってみるとよいでしょう。 - レヴューがある
今回観たのは「仮面の男」でしたが、「Royal Straight Flash」との二本立てになっていました。短い芝居でもあるのかと思ったらショーが始まりました。宝塚歌劇は芝居とレヴューと呼ばれるショーの二本立てになっているそうなので、そう身構えておかないと面食らいます。今回は二幕の最初からレヴューでしたが、ベルばらなどの大作では二幕の最後に少しだけレヴューになります。温泉街の見世物として発展した名残だとか何とか。 - ショップには上演中に行く
開演前や幕間は異様に混んでいますが、上演中はガラガラです。午前の部を観たなら、遅い昼食でもいただいてからショップに行くとゆっくり見れます。もっとも、何組の公演で誰がトップかも知らない身としてはショップで買うものは余りありません。その中で目を引いたのはベルサイユのばらカルタです。「三十路すぎてもマドモアゼル」「ぬるいショコラで命拾い」「平民どもは裏口へ」「貴族のやつらをしばり首」など、いろはカルタよろしく語呂よくまとめられた読札がなんとも愉快、シュールな絵札と並べるとなおいっそう愉快さが際立ちます。原作は見たことがないのですが、なかなか引き付けられる台詞回しを見るに名作であることを感じさせます。原作を知っていればきっとジョジョの奇妙な百人一首にも劣らぬ出来なのでしょう(値段もかなり良心的)。とりあえず必見です。
さすがに専用の劇場だけあってよくできています。広いロビー、食事処や売店、併設ショップ、何かカードを持って立っている恐らくはファンクラブの末端の会員…など、宝塚大劇場自体を観察するのもなかなか興味深いです。そこに、ヅカファンと呼ばれる濃いファンが加わって宝塚歌劇というシステムが成り立っているのでしょうか。なかなか深い空間です。
考えたらいつでも何か演っているというすごいところです。そこからさほど遠くないところに住んでいる身としては、A席で十分なのでたまに観に行くと面白いのかなと思います。